この連載は「よつばと！」の単行本第1巻から第13巻までのネタバレが満載ですので読者の方はそれを前提に読んでもらえればと思います。

書誌事項
題名	よつばと！第1巻
巻数	第1巻
発売日	2003年8月27日
初版発行	2003年9月15日
著者	あずまきよひこ
発行者	佐藤辰男
発行所（出版社）	株式会社メディアワークス※現アスキー・メディアワークス
発売元	株式会社角川書店※現角川書店
編集・デザイン	里見英樹
印刷・製本	図書印刷株式会社
企画・制作	よつばスタジオ
定価	600円※税別
キャッチコピー	いつでも今日が、いちばん楽しい日

基本情報
話数	第3話
タイトル	よつばと地球温暖化
設定月日	7月20日（日）
想定される時間帯	昼前

第2話でふーかとお絵描きしている途中に寝てしまったよつばが目覚めるシーンから。
で、読めば分かる通りですが第2話と第3話はどちらも7月20日の午前中の話になっています。





目覚めたよつばは床に置いてある、第2話でふーかが描いてくれたよつばの絵に気が付きます。
絵を描いてもらったことが嬉しかったようでとーちゃんを呼びつけ報告。
実際、この年頃の子供は自分の絵を描いてもらうと嬉しがりますし、嬉しいことがあると親に報告しますよね。

とーちゃんも絵を描いてもらって喜んでいるよつばと一緒に喜んでいる感じで、2人ニコニコしているシーンは微笑ましい限りです。

この後、よつばはふーかの絵が下手だと言い切るものの絵自体は気にいっており、またとーちゃんに誘導されたこともあって、ふーかにお礼を言いに行くことになります。



物語を通して、とーちゃんはよつばに良いと思うことを直接も間接も含めて誘導してあげてます。（良い意味でそそのかしているとも言える）
よつばは大体それを素直に受け入れて楽しそうに行っていますが、そんな様子は見ていてほっこりした気持ちになりますね。
まぁ、それとは逆に怒られることもあるよつばですがどちらも素直な親子の形として受け止められる方も多いのではないでしょうか。








ふーかにお礼を言うべく、よつばは綾瀬家のチャイムをピンポンピンポン鳴らし、インターホン越しにあさぎに怒られたりしつつ、出てきたあさぎにふーかは出かけていることを聞きます。
ふーかにお礼を言いに来たのにふーかがいないという状況に処理能力が追いつかないよつば。



それにしても「おもしろいな　この子供・・・」って言い方は物語を通して、あさぎの性格、もしくはよつばに対する姿勢をよく表していますよね。
面白いことに食いつき、また面白くなるように誘導、上手くいったらニヤニヤと観察するだけで幼い子供であろうと余程の事がなければ保護とか育成とかの対象ではないといった感じがよく出ています。




で、7月20日のお昼前。外は暑いからとあさぎはよつばを家に招き入れます。

一般のお家がそうであるように綾瀬家でもクーラーが効いていて涼しい感じなのでしょう。
しかし、よつばは「このへや　つめたいぞ！！」と叫んでいます。
理由はあとで出てきますがよつばはクーラーというものを知らなかったようです。
あさぎに「夏でもすずしく　してしまう機械」ことクーラー（エアコン）を紹介してもらい、「おおー　すっげぇー！」と関心しています。





その後、あさぎは「ふーか　よつばの絵　かいてくれた！」とよつばがふーかにお礼を言いに来たことを聞き出したものの、それ以上よつばと絡む気がないようで、すぐさまえなによつばの相手をさせるべく誘導します。
先程も言ったようにあさぎは物語を通して、面白そうなことにしか興味はなく、そうでなければ無関心、それが物語の主人公であるよつばでも変わらず、面倒なことは他人に押し付けます。









えなの部屋にきたよつばは用件もそこそこに部屋が暑いこととク―ラーについて言い出します。
身につけた知識をすぐに発表したがるのはどこの子供も一緒です。



ここで第3話の主題である「地球温暖化」が出てきます。

えなは学校で習ったり、テレビや新聞で見聞きしたであろう地球温暖化に関心をもっており、よっぽど暑い日以外はクーラーを付けないように心がける女の子。
ただ地球温暖化について良くは分かっておらず、また上手いこと説明は出来ないようでよつばには「クーラーは　わるいか！！　ちきゅうの　てきか！？」と良くない印象で伝わってしまいます。
その後、えなに「あれ？　よつばちゃんちは　クーラーないの？」と聞かれ、慌ててとーちゃんにクーラーがあるかないかを聞きに戻ります。





余談ですがえなの部屋にエアコンがあるぐらいですので綾瀬家のほとんどの部屋にエアコンがあるんじゃないでしょうか。
色々なところで検証されていますが綾瀬家のお宅はおそらく 6LDK の庭付き一戸建て。
道路側は塀が建っているので駐車場はないっぽいけど、第9巻「第61話 よつばとききゅう」59ページを見る限り、早朝寝ていたかーちゃん（綾瀬家母）がえなに言われてすぐに自動車を出しているので敷地内もしくはスゴく近場に駐車場を借りているっぽいかも？
また、おっちゃん（綾瀬家父）のとかーちゃんのとで2台の自動車をもっていたりとそれなりに裕福なご家庭なのでしょうね。








よつばは家に戻るとすぐにとーちゃんにクーラーがあるかどうかを聞きます。
とーちゃんは「ばーちゃんちは　なかったもんな　じーちゃんが　クーラー嫌い　なんだよ」と言いながら「じゃーん！！」という感じでクーラーをよつばに見せてあげます。









「とーちゃん　みそこなった！！」と言い放つよつばにビックリしたとーちゃんがなぜかと聞くと、よつばは「ちきゅう　おんだんかだ！！」と。
とーちゃんはよつばが地球温暖化なんて言葉をどーして知っているのか分からないものの、ちゃんと説明もしないで何となくノリでアワアワしたりしています。私はこのとーちゃんのノリは嫌いじゃないです。




よつばはあさぎもクーラーを使っていたことを思い出し、再び綾瀬家へと向かいます。




ただ、ばーちゃんちにエアコンが無かったとしても例えば、ばーちゃんちの隣のみーちゃん（第6巻 第36話「よつばとじてんしゃ」32ページ）のお家や公民館とかクーラーが効いている「つめたいへや」はたくさんあると思うんですがどうなんでしょう。
ばーちゃんちは夏でも涼しい避暑地とか高原とかなのでしょうか？








よつばが綾瀬家のリビングに入るとそこにはえながおり、よつばは「とーちゃん・・・　ちきゅうの　てきだった・・・」とえなに嘆きます。
どうして良いのか分からなくなったえなはよつばの気をそらそうとしてか、誤魔化そうとしてか「ク・・・　クーラーは　すずしくって　とってもいいなぁ」などと口走ります。



そこにあさぎが登場。
怒り狂うよつばに「あさぎはちきゅうの　てきだ！！」などと言われ戸惑うものの、えなの顔色を見て即座に状況を判断し、一言。






この一言でほぼよつばを丸め込んでいる感じは流石はあさぎと言った感じでしょうか。
よつばはもちろんえななんかも一言発するだけでおおよそ支配下に収め、自在に操ってしまいますから怖い人です。

物語を通して、よつばはあさぎを格上と感じており、大体従順な態度で口答えすらほぼしません。
それに加えて、よつばを自在に操る術を持つあさぎは物語において最強の存在ということになるのではないでしょうか。




その後、態度を翻したよつばはお家に帰ってとーちゃんにクーラーを付けるように言うのでした。








下の表は第1巻の第3話までに登場した主要キャラとそれらと絡んだモブキャラの一覧です。
とりあえず 1巻づつでまとめていきたいと思います。

第1巻の登場人物
顔	名前	話数							登場 回数	総登場 回数
		1	2	3	4	5	6	7
	よつば	○	○	○					3	3
	とーちゃん	○	○	○					3	3
	ジャンボ	○	×	×					1	1
	やんだ	△	×	×					0	0
	ふーか	○	○	△					2	2
	えな	○	○	○					3	3
	あさぎ	○	○	○					3	3
	ばーちゃん	×	×	△					0	0
	じーちゃん	×	×	△					0	0
	近隣に住む 女性	○	×	×					1	1
	近隣に住む 上村さん	×	○	×					1	1